と記されている。また、明治41年(1908)『別府温泉詰』には、
此温泉は、炭酸性の無色透明無臭の温泉で、医治効用は神経機能の亢進、
神経麻痺・・・・ (下略)
と記されている。
ついで、大正4年(1915)の林通教・溝口信太共著の『通俗別府温泉案内』には、
朝見温泉、紅塵万丈の市井を距ること西南三丁田圃を挾んで数十戸のむらかある。
土地は高く、空気は清く、水は別府第一の良質で心身自ら爽快を覚ゆる。
これが朝見で此處に温泉かおる。
即ち朝見宿院の石崖の下を左に二三十間行き、又庇に小坂をだらだらと下ると
小さな浴場かある。
泉質は炭酸泉で無色透明、清澄なことでは別府中、他に求め難い
・・・ (中略)・・・浴料壱銭・・・(下略)
とある。
なお、浴場址西側斜面には、のちに温泉神社になった長谷神社の跡があり、記念碑が残
されている。