実相寺町(元鶴見村)とある。この地域は、古くかは市の原温泉のみであったが、戦時中昭和十六年(一九四一)ごろ、有志ならびに村民の努力により創設された。当時は、今の実相寺道路の西側にあり、木造草葺きの浴場であった。湯槽は一槽。男女混浴の素朴な浴場であった。また、引湯は鉄輪の雷園地獄から引かれており、利用者は実相寺三七軒であったという。
戦後になってからは、市の原温泉・春木温泉などとともに別府市有の十万地獄から引湯することとなり現在に至っている。
いまの建て物は、木造平屋建ての瓦葺きで、男女各一の浴槽がある。 市有区営で入浴者は、三二世帯、二二七名である。
昭和六十年の入浴料は、一世帯一五〇円の基本料金と一人当り三〇〇円を納めればよいことになっていた。
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場 所