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   松原温泉

 

 

 

● 歴 史

古くは源左工門尻温泉。松寿泉ともいう。松原町三-六とあり市有区営。この温泉は、明治三十年(一八九七)に源左工門川の川べりで発見された。そのころ川べりは芦や雑草の生い茂る低い土地であった。 そこで生野・玉木、堀、植木の各氏等が発起人となり、湯槽のまわりに小屋掛けをしたのが源左衛門尻温泉の始まりである。 最初から公共浴場としてのスタートであったが、その後は何回となく改造され、松寿泉と呼ばれた。 戦後の温泉経営については、昭和三十六年三月刊行の『松原温泉」に、昭和二十九年三月、松原区自治会の発足とともに松寿泉改築の企画を樹て、その翌年の五月、松原温泉建築準備委員会を結成。垣迫杉太氏を委員長に市原宝吉、高橋新一両氏を始め、役員諸氏の協力により工費約三百万円の内、別府市費による半額融資の補助を得て、昭和三十一年三月十五日、松寿泉を改め松原温泉が茲に堂々世紀の脚光を浴びて完工した。 泉源は三八一-一〇四とあり合食塩土類-重曹泉である(昭和五十三年度調べ)。 現在入浴者は、区内、区外合わせて日々干人を数へられ、松原区の貴重な財源として、将又真に優秀な卓効ある温泉としての面目を遺憾なく発揮している。と記されている。 入浴料は一回六〇円、区内の二五回数券は六〇〇円、区外者の回数券は七五〇円で、営業時間は、午前六時三〇分から一二時までと午後は一五時から二三時までとなっている。なお、階上には松原区公民館が併設されており、各種の会議や、行事がおこなわれている。(松寿泉)


場 所