鉄輪の瀧湯とも言う。鉄輪上(元鉄輪村)永福寺と澁湯の間にあった。澁湯に付属していた瀧湯とあったから「澁湯の瀧湯」と言うのが正しいだろう。
今は利用されていないが、瀧湯趾に石垣に組み込まれた摩崖石仏が残されている。
その構造は、縦○・八八メートル、横一・〇四メートルの板石に掘られた二ツの○に浮き彫りされている摩崖の比丘像である。
南側の像は、たて五二センチ、横二四センチの○に刻まれている。像高は四一センチ、面巾七センチ、耳ばり九センチ、ヒヂ張り一六センチ、裾張一七センチである。
北側の像は、たて五六センチ、横一九センチの○に刻まれている。
像高は四七・五センチ、面巾は八・二センチ、耳張りは一〇・七センチ、ヒヂ張りは一七センチ、裾張りは一八センチであるか、この石仏の由緒沿革は明らかではない。滝湯は昭和初期に廃止された。
いずれにせよ、別府市にある石仏の中では貴重な存在であり、たいせつに保護したいものである。
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場 所